女性がいびきをかく8つの原因と日常生活で出来るいびき対策

「昨日の夜、いびきかいて寝てたよ」
自分がいびきをかいていたことを友達や恋人、家族から指摘されて初めて知った経験はありませんか?
いびきは男性の方がするもの、というイメージを持たれがちですが、実は男女関係なく起こり得るものなのです。
そしていびきを改善せずに放っておくと、睡眠の質が低下することによる体調不良、ひどい場合は大きな病気を引き起こす可能性もある無視できない身体のサインなのです。
ではなぜ女性がいびきをかいてしまうのか、その原因と対策方法についてご紹介します。
Contents
日常生活で出来るいびき対策
いびきは自分ではなかなか気付くことができないので、指摘されると余計に悩み、落ち込んでしま女性も多いでしょう。
しかし、日常生活の中に取り入れられる対策法を実践することで、いびきが軽減、もしくは改善されていくはずです。
いびき改善に効果的な対策法は、次のものがあげられます。
- 横向きに寝る
(仰向けで寝ると身体が弛緩した時に、舌も落ち込んで気道を狭めてしまうため) - 鼻呼吸を意識する
- ダイエットをする
- ゆっくり噛んで食べて早食い防止
- 寝る前にお酒は飲まない
- 枕を合ったものにする
(枕は高過ぎても低過ぎてもNG) - いびき対策グッズを利用する
- いびき体操を実践する
いびきを根本から対策するダイエットと体操、そしてアイテムで解決する対策法を、次から詳しくご紹介します。
いびき対策になるダイエット法
まずいびき対策のために必要なダイエット方法は、無理なく出来る範囲で生活習慣や食事内容を見直すことが大切です。
急激なダイエットをすると、食事制限によるストレスや女性ホルモンのバランスが乱れる原因になってしまいます。
いびきを改善しようと思ってやったダイエットで、いびきが逆に治らなくなったり、悪化する可能性も否定できませんよね。
ダイエットをストレスと感じさせないために、食事制限よりも簡単に出来る有酸素運動を取り入れた方がいいでしょう。
水泳やウォーキング、ヨガなど、これなら続けられそうと思うものからやってみることをおすすめします。
いびきに効く!顔の体操
そして最後のいびき体操とは舌や喉の奥にある筋肉を鍛えて、いびきを軽減させる方法です。
空気の通りも良くなると同時に、フェイスラインの引き締めにも効果があり、一石二鳥です。
①口を自然に開けて、2回ほどゆっくり舌の先を前に突き出す
②舌の先を口の中に押し付けて、大きく円を描くように舌を回し、逆回転で元の位置に戻す
③上あごに舌を押し付けるようにして、2回ほど舌を上に持ち上げる
④舌の裏側を返すように意識して、2回ほど舌を反り返す
⑤鏡を見ながらあくびをする時の要領で、舌をぐっと下げて、口蓋垂(のどちんこ)を上げる
⑥頬にくぼみができるくらいの強さで、口をギュっとすぼめるのを2回ほど
⑦口の中に指を入れ、指を咥えるように口をギュっとすぼめる(左右2回ずつ)
⑧口を少し開けて左右2回ずつ口の端に力を入れて吊り上げる
- できるだけゆっくりのペースで
- 無理はしない
- 1回3セットから
- 1日3回、朝昼晩
- 口は大きく開けなくてもよい
- やりすぎて舌やあごを傷めないように
《原因別》いびき防止グッズ
口呼吸にはマウステープ
寝ている時の口呼吸が原因の場合は、強制的に口を開かないようにする口閉じテープがおすすめです。
口を閉じることで鼻呼吸を自発的に出来るようにし、いびきを防止する効果があります。
口を閉じる、といっても完全に塞ぐのではなく、口の左右は少し開く状態なの安心ですね。
いびきだけでなく、口呼吸によって喉の渇きや乾燥による口臭を防止する効果も期待できますよ。
ただし使用する時には2つの注意点があります。
- 口にテープを張ったままくしゃみをすると耳に空気圧がかかり、中耳を痛めてしまう可能性がある
- 鼻が詰まっている時に使用すると、結果的に口呼吸をしてしまう
鼻が詰まっていない時に使用することと、きつく貼り過ぎないように注意してくださいね。
鼻詰まりには鼻腔拡張テープ
風邪や鼻炎、花粉症などで鼻が詰まってしまい、鼻呼吸が出来ないことがいびきの原因になっている方は、鼻腔拡張テープを利用しましょう。
ドラッグストアでも気軽に買えることが出来るのと、鼻の上に貼るだけという手軽さですぐに試せるのが特徴です。
しかし、テープを貼る位置で効果に変化があるので、きちんと鼻呼吸できるかどうか確認するとさらに効果的でしょう。
ただしテープの粘着面でかぶれることがあるので、肌の弱い方は注意が必要です。
また、鼻が細かったり、何らかの原因で変形したりするとで鼻呼吸が出来ない場合は、鼻の穴そのものを広げる「ノゾヴェント」といういびき対策グッズもおすすめです。
鼻の穴に突起部分を挿入することで強制的に鼻の穴が広がり、いびきが劇的に軽減したという口コミの評価がとても高いです。
あごや歯並びが原因の場合はマウスピース
あごの形や歯並びがいびきの原因になっている場合は、マウスピースが最適です。
マウスピースを着けることで、下あごを前に4~7ミリ程度ずらすことで、寝ている間の気道が広がっていびきを防止できます。
歯科医院や口腔外科で本格的なマウスピースを作ってもらう場合、保険適用になるものとならないタイプの物がありますので相談してみて下さい。
しかし、歯医者が苦手な方や忙しい方は、オリジナルのいびき対策マウスピースが作れる便利な物もありますので、まずはお試しに始めてみてはいかがでしょうか?
自分のいびきの状態をチェックしよう
自分がどれくらいのいびきをかいているのか、そして呼吸が止まっているのか、その回数はどれくらいなのか、気になりますよね?
そんな時は寝ている間にカメラやボイスレコーダーでいびきを録音するという方法もあります。
ですが今はそのような機器をそろえなくとも、スマートフォンのアプリで簡単にいびき対策ができるのです。
寝ている間のいびきの録音だけではなく、いびきの強度や音の大きさでいびきをスコア化し、どのようないびき対策をすべきかを教えてくれるものも。
いびきをかいているかもしれないと思ったら、さっそくダウンロードして利用することをおすすめします。
いびき対策アプリの中でも人気の高い「いびきラボ – いびき対策アプリ (SnoreLab)」で、Android版もあります。
こちら以外にもいびき対策アプリもたくさんありますので、機能や使いやすさなど自分好みのアプリを探してみてください。
そして、自分のいびきを実際に録音した音声から、いびきと寝息が止まる無呼吸状態があるかをまず確認してください。
無呼吸とは呼吸が10秒以上止まった状態、低呼吸とは呼吸による換気が10秒以上の内に50%以下に低下することを指します。
一晩の睡眠中に無呼吸・低呼吸の状態がどれだけあるかで、無呼吸低呼吸指数という重症度を測る目安があります。
睡眠中の一時間以内に無呼吸と低呼吸の回数の合計で、以下の表に当てはめます。
無呼吸低呼吸指数 | ||
重症度 | 無呼吸の回数 | |
軽症 | 5以上15未満 | |
中等度 | 15以上30未満 | |
重度 | 30以上 |
軽症や中等度の場合、ダイエットで体重を減らす、ストレスを解消するなど、生活習慣を見直すことで症状が軽減される可能性があります。
特にストレスは日常生活だけでなく、いびきによって満足に睡眠が取れないことによるストレスもあり、雪だるま式にストレスが増えてしまいます。
ストレスを発散する方法を自分なりに考え、そして試してみることが大切です。
もしも重度の無呼吸状態があり、生活習慣の改善でも対処できないようならば、迷わず医療機関に相談しましょう。
いびきの診察をしてくれるのは、睡眠外来・耳鼻咽喉科・内科(呼吸器・循環器)なので、このどれかにまずは受診してみましょう。
女性がいびきをかく8つの原因
いびきをかくメカニズムは、実はたった1つです。
【鼻腔、咽頭、喉頭からなる上気道の一部が睡眠時に狭くなり、呼吸をする時の気流が狭い気道を通る時に生じる異常音】
上気道が鼻、口やあごなどの問題、または生活習慣が原因で狭くなることが、いびきが起きる主な原因です。
ではいびきをかく原因とは、一体どのようなものなのでしょうか?
①口呼吸
口呼吸は鼻呼吸と比べて、ウイルスや細菌などの異物が直接口から吸引されるので、風邪を引きやすくなったり、口が乾燥することで唾液が減り虫歯や歯周病の原因にもなります。
身体には良くない口呼吸は、いびきを起こす原因の一つなのです。
睡眠中に口を開けていると下あごが舌骨が後方に下がり、舌根が下に落ち込むことで喉が絞まることでいびきが起きてしまうのです。
起きている時は口呼吸を無意識にしていることもあるので、次のチェック項目に1つでも当てはまるものがあれば口呼吸タイプと言えます。
- 気付くと口がポカンと開いている
- 歯並びが悪い
- 朝起きた時に口臭がする
- 朝起きた時に口の中がネバネバする
- 起きた時にノドが乾燥して痛い
- 唇が乾燥しやすい(リップクリームが手放せない)
- 歯の嚙み合わせが悪い
- 発音が明瞭でない
- 食べ物を上手く飲み込めない、詰まりやすい
②あごが小さい
今は小顔がもてはやされていて、先がシュッと尖ったような小さなあごに憧れる女性も多いのではないでしょうか?
元々日本人は欧米人と比べるとあごが小さく、下あごが後ろに後退している人が多いです。
そして下あごが小さいと、いびきをかきやすくなる原因のひとつなのです。
- 上あごが前に出て(出っ歯)、下あごが小さくて引っ込んでいる
- 上下のあご、両方が狭くなっている
- 残っている歯の数が少なく、歯並びが悪い
元々のあごの骨格の理由に加えて、現代人は柔らかい物ばかりを食べてあごを使わなくなり、噛む力が弱くなっています。
あごが小さいと気道が細いことに加えて、あごの筋肉が弱いと就寝時の舌を支えきれず、舌が喉の奥に落ち込むことでいびきをかきやすくなります。
他には上あごが前に出ている(出っ歯)、下あごが小さくて引っ込んでいる場合も同じリスクがあります。
③飲酒・喫煙
お酒を飲み過ぎて寝てしまった時に、いびきをかいていた経験はありませんか?
それは、飲酒によって舌下筋肉という舌の筋肉が緩み、舌が肥大して鼻詰まりが起きることによって上気道が狭くなることが原因です。
お酒を飲んだ時に限っていびきをかくのは、お酒そのものが原因だったのです。
この場合は一時的なものがほとんどですが、いびきが続くようなら飲み過ぎという身体のサインかもしれません。
また、タバコに含まれるニコチン・タールなどの有害物質で、鼻や喉の粘膜が炎症を起こし鼻炎が起きやすくなります。
炎症に加えて喉がむくみを起こすことで上気道が狭くなるので、いびきをかく原因になります。
④鼻詰まり
鼻炎の他に、花粉症やアレルギー性鼻炎、蓄膿症などによる鼻詰まりもいびきが起きやすくなります。
そして、睡眠中は生理的に鼻詰まりになりやすく、寝ている間に自然と鼻呼吸に戻そうとします。
その時に鼻詰まりがひどいと、鼻の空気の出口である喉に強い圧力がかかり、喉の粘膜が内側に引っ張られて気道が狭くなるのです。
鼻呼吸ができないと必然的に口呼吸になることから、いびきをかくリスクがさらに高くなります。
⑤早食いと肥満
いびきをかくタイプの方は、早食いの傾向が強いといわれています。
なぜなら、食事を食べ始めてから満腹中枢が満腹と認識するまで、ある一定の時間が必要になります。
つまり早食いだと脳が満腹を感じる前に食べ過ぎることで、結果的に肥満に繋がるのです。
特に舌の根っこ(舌根)に脂肪が付いている人は、舌によって気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。
気道が狭まっているか、自分で簡単にチェックできる方法がありますので試してみてください。
口を開けて舌を出した状態で、口蓋垂(のどちんこ)がどの程度見えるかを確認します。
①口蓋垂の全体が見える(元の画像の状態)
②口蓋垂の先端部分が舌で隠れて見えない
③口蓋垂の付け根部分だけ見える
④口蓋垂もその付け根もまったく見えない
3と4は、舌が大きかったり肥満などの舌のむくみによって、気道が狭くなっている可能性あり
参考書籍:いびき女子、卒業!
そして別の原因として、喉の奥にある扁桃腺の肥大も気道を狭めてしまいます。
風邪などで一時的に肥大して元に戻るなら問題ありませんが、別の理由で肥大した場合は自然に戻らないことが多いです。
その場合は手術で切除しなければなりませんので、耳鼻咽喉科に相談してみましょう。
⑥疲労
極度に疲れた日に寝たらいびきをかく、という女性は多いのではないでしょうか?
飲酒と同じく一時的にいびきが起きる原因として、疲労も大きく関係しています。
身体の疲労によって上気道周辺の筋の緊張が低下し、上気道が詰まりやすくなってしまうためです。
⑦女性ホルモンの乱れ
女性の社会進出が進んだことで仕事や対人関係のストレスを抱えやすくなり、いびきが起きやすい状態にあります。
ストレスによって女性ホルモンのバランスが乱れたり、女性ホルモンの分泌が減ると、いびきをかきやすくなる原因になるのです。
男性よりも女性の方がいびきをかきにくいのは、女性特有のホルモンの一種が気道を支える上気道開大筋の働きを活性化してくれるためです。
女性ホルモンの分泌が減るのは閉経した女性や、強いストレスを受けている女性はリスクが高くなります。
そして年齢を重ねることによって女性ホルモンの分泌が減るので、更年期の影響も少なからずあるといわれています。
もしもいびきだけでなく体調の変化を感じはじめたら、女性ホルモンの乱れを疑ってみてもいいかもしれません。
⑧睡眠薬や精神安定剤の影響
睡眠薬や精神安定剤は、身体の緊張をほぐしてリラックスさせ眠気を誘う薬です。
その影響で身体がゆるみ、舌が気道に落ちてしまうことでいびきをかきやすくなることがあります。
また日本で処方される精神安定剤や睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系という薬が多く、よく眠れる反面、睡眠が浅くなる特徴があります。
もしいびきがひどいようであれば、主治医の先生に一度相談した方が良いでしょう。
まとめ
女性のいびきが起こる原因と対策法について、おわかりいただけましたか?
いびきを改善して睡眠の質を取り戻すと、『朝すっきりと起きられる・集中力が出てきた・気分が明るくなった・仕事のミスが減った』と実感することが多いようです。
いびきは適切な対策を取れば、すぐにではなくとも改善していくものです。
毎日を前向きに楽しく過ごすために、やれることから始め、そして継続してみてください。